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デジタル配信の登場により、若者のラジオファンも急増
大きく変容しようとしているラジオ広告の今

4大マス広告の中ではもっともシェアの低いラジオ広告。しかしながら、ラジオは習慣的に聞くリスナーや根強いファンに支えられ、また移動中でも聞けるといったメリットから、不可欠な広告媒体としての地位は揺らぎません。さらに近年はradikoやspotifyといった新しいサービスが登場し、こちらの音声広告も急成長しています。

ここでは、ラジオ広告の最新情報をまとめます。

目次

  1. ラジオ広告の「今」
  2. ラジオ広告の種類
  3. 複数の広告の組み合わせ
  4. ラジオ広告の費用
  5. まとめ


1. ラジオ広告の「今」

Peatix Japan株式会社「2021年イベント調査レポート」 ※グラフ中の「ハイブリッド」は、リアルイベントとオンラインイベントを同時開催する形態を指します。

「日本の広告費」の2021年度版(電通発表)において、総広告費は全体に上向きの傾向にあり、ラジオ広告は前年度比1.6%増でした。コロナ禍から市況が回復したことが背景にあると思われますが、実はラジオ広告に関しては、コロナ禍にあった2020年が1.7%、その前年の2019年が1.8%の伸びと、大きくはないものの堅実な成長を見せています。このことは、ラジオが景況に関係なく一定の層には必要とされている媒体であり、その広告にもニーズがあることの証左と言えるでしょう。

ラジオ広告において特筆すべきは、「日本の広告費」において「マスコミ四媒体由来のデジタル広告」と整理されている新しいサービスです。代表的なものが、インターネットによるラジオ番組の配信サービスradiko(ラジコ)と世界的な音楽ストリーミングサービスSpotify(スポティファイ)です。

「スマートフォンで聞ける」「聞きたいときに聞ける」といった共通点を持つこれらのサービスにより、音声メディアに若者のファンが一気に流れ込みました。さらに、これらはコンテンツ的にはラジオですがデジタル配信なので、広告配信先のターゲティングや詳細な効果測定が可能という、電波放送にはないデジタル広告のメリットを発揮できます。

ラジオは、高齢者向けの「古い」イメージを持たれがちですが、これら新しいサービスにより、実は若者にも支持されている「今どき」のメディアでもあるということです。


2. ラジオ広告の種類

主なラジオ広告の種類と特徴をご説明します。

●一般的なラジオ広告のメニュー

・番組提供(タイムCM)
 「~でおなじみの〇〇株式会社の提供でお送りします」といった原稿が読み上げられるCM。ラジオは習慣的に聞くリスナーが多いので、同じ時間帯に定番のフレーズを聞かせることにより、社名、ブランド名を強く印象付けることが出来ます。複数社による共同提供と一社のみの提供があります。

・スポットCM
 放送局、放送期間、放送本数、および曜日や時間帯などを指定したうえで、20秒を基本に40秒、60秒などのCMを流すものです。本数単位で発注できる点が特徴です。放送局に「お任せ」で空いている枠にCMを流せば費用が押さえられるので、予算に応じた配信が可能です。

・生CM
 ラジオ番組内で商品などを紹介します。パーソナリティが「自分の言葉で」商品について語ることにより、リスナーの心に残る、効果的な広告とすることが可能です。パーソナリティのキャラクターに合った商材ならば、より大きな効果が期待できるでしょう。

●デジタル配信サービスに関する広告メニュー

・プログラマティック広告(radiko)
 特定の枠を一定期間購入する一般的なラジオ広告メニューに対して、デジタル配信の広告メニューは、媒体が多数の番組の広告枠を取得してそこに広告を流し込みます。放送局を横断的に広告配信することが可能になるので、特定の放送ではリーチできないリスナーに広告メッセージを届けることができます。

・サードパーティーデータによるターゲティング(radiko、Spotify)
 デジタル放送はさまざまなリスナーのデータを取得しています。たとえば年収、家族構成、オンラインでの購入履歴、位置情報など。これらを組み合わせ、広告商材のターゲットとなる「リスナーを選んで」広告を配信できます。たとえば、位置情報を活用して広告主店舗の商圏内のリスナーに広告配信し、集客促進を行うことが可能です。


3. 複数の広告の組み合わせ

広告をプランニングする際に大切なことは、広告する商材に適したいくつかの広告メニューを同時に実施し、効果を最大化するだけでなく、取りこぼしを最小化することです。
一般的なラジオ広告メニューでは、スポットCMの放送時期に生CMを実施することが多くあります。生CMでパーソナリティが商品を紹介した後にスポットCMを耳にすると、より強くリスナーの記憶に残るというデータもあります。
もちろん音声ばかりでなく、新聞や雑誌などのリアルの広告で認知を促進し、インターネットの検索広告で「刈り取る」というコンビネーションも多用されています。
音声広告には、一度広告から商材サイトにアクセスしたリスナーに再び広告を配信する(リターゲティング)ことも可能です。このようなプランニングを成功させるには、それぞれの広告に経験、知見の豊富な代理店に任せることが重要です。

4. ラジオ広告の費用

テレビCMの放送に数百万円、数千万円といった費用がかかることから、ラジオもまた高額であると一般的には思われがちです。しかし、実際にはそうではありません。
スポットCMであれば1本の放送単価は地方で1万円台~3万円台、首都圏で3万円台~6万円台ほどです。
広告クリエイティブの制作もテレビほどではなく、数万円~20万円ほどで作成が可能です。
局によって、いくつかの広告メニューを組み合わせた「お試しプラン」の企画を出しているところがあれば、ラジオ局の営業マンがクライアント様の商材に適した特別プランを組んでくれることもあります。この点は代理店担当者にご相談ください。
もちろん費用対効果を見なければ安易に「安い」とは言えませんが、ラジオ広告はマス広告の中では比較的費用がコンパクトに収められる、試しやすいものと言えます。
デジタル配信の広告費用は、radiko、SpotifyともにCPM(1000回表示されるごとに発生する費用)課金が基本となっています。


5. まとめ

ラジオ広告(音声広告)は、デジタル配信サービスの登場により大きく変わりつつあります。リスナー層が若者に広がり、そしてまた、DSP広告のようにリスナーをターゲティングした広告を配信できるようになったからです。しかもリスナーの受信端末のメインはスマートフォンが多く、その場で広告商品を検索して購入することもできます。リーチに関しては旧来のラジオ広告にかないませんが、その場で購買行動を完了させてしまえる点において、デジタル配信サービスの音声広告は、テクノロジーでラジオ広告を本質的に変えてしまったと言えるかもしれません。

若いネットユーザーはTikTokやYouTubeといった動画共有サイトの閲覧を好み、音声のメッセージに関しても強い関心を持っています。このような状況は音声広告にとって追い風であり、今後ますますの発展を予感させます。

このようなことからラジオ広告は、今やもっとも可能性を秘めた新しい広告手法と言えるでしょう。新たなマーケティング施策の一環として、ぜひご検討ください。


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