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企画書と提案書の違いは?読み手に伝わる書き方のポイントと注意点

企画書と提案書は似ているようで意味が全く違います。しかし、この2つの違いが明確にわからないという方もいるのではないでしょうか。企画書や提案書のフォーマットを知らずに闇雲に書いて提出をすると、良いアイデアであっても採用されず損をしまうかもしれません。

そこでこの記事では、企画書と提案書の違いを紹介し、読み手に伝わる書き方のポイントと注意点を解説します。社内でスムーズに承認を受け、クライアント企業さまの問題解決につながる企画・提案を実施しましょう。


目次

  1. 企画書と提案書の違いを比較
  2. 企画書と提案書の順番は提案書が先
  3. 企画書も提案書もCTPTが大事
  4. 企画書を作成するポイント
  5. 提案書を作成するポイント
  6. 提案書作成で気をつけるべきこと
  7. まとめ

企画書と提案書の違いを比較

まずは企画書と提案書の違いについて細かく見ていきましょう。両者は目的やフォーマットが異なります。自身のアイデアを正しく伝えて、商談やプロジェクトを成功させるために、それぞれのポイントをきちんとおさえることが重要です。

企画書とは主に社内で使われる

企画書というものは、簡単にいえば「アイデアを目に見える形で資料にしたもの」を指します。社内で新商品の開発や新規プロジェクトを行う際には、まず企画書を作ることが多いでしょう。新しい商品やサービスを、社内のほかのメンバーに対して明確にイメージしやすくするための資料といえます。

新しい提案についての説得力を上げるために、企画書には画像やデータなどが必要になることもあるでしょう。イメージがつきにくいものであれば、せっかく良いアイデアであっても採用されないリスクもあるからです。

提案書とは主に顧客に対して使われる

一方、提案書は顧客に対して使われるものです。企画書は社内、提案書は社外に向けて作成する資料といえます。提案書で最も大切なことは、顧客の問題や悩みを解決するアイデアを具体的に提示することです。

ただ自社の商品やサービスの特徴を紹介するだけでなく、それによってどのように企業の問題を解決できるのか明確にしていなければなりません。一方で、あくまで課題解決の方向性を示すものなので、実現のための具体的なフローなどは提案が通った後に改めて細かく検討することになるでしょう。


企画書と提案書の順番は提案書が先

企画書と提案書どちらを先に出せばよいのか疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。基本的には提案書を先に出して、企画書が後になると思っておきましょう。

企業に対する提案書で提示するのは、課題解決のための大まかな方向性です。この提案が通った後は、社内で企画書を出して具体的なフローについて詰めていきます。企画が採用されれば、その企画の実現のためにプロジェクトが動くという流れです。

企画を提案する際は、提案書を先に作り提案書を踏まえた上で企画書を作成すると認識しておくとスムーズに資料を作ることができるでしょう。

企画書も提案書もCTPTが大事

いくらサービスの内容が優れていても、企画書や提案書の中身がしっかりしていないと採用されない恐れもあります。資料を作成する際には、CTPTを意識することが重要です。

  • C:コンセプト
  • T:ターゲット
  • P:プロセス
  • T:ツール

サービスの内容は良いのに提案に対して難色を示されてしまう、という場合は上記の4つの要素の何かが欠けている可能性があるので、資料を見直すようにしましょう。

C(コンセプト)とT(ターゲット)の整合性が大事

企画書や提案書を作る上で最も大切なことは、コンセプトとターゲットの整合性でしょう。なぜコンセプトとターゲットの整合性が求められているかというと、現在はどんなに良いサービスや商品でも、市場のニーズとマッチしていなければ実現化させることが難しい傾向にあるからです。

せっかく良いコンセプトでも、明確なターゲットがいなければ失敗に終わってしまう可能性があります。企画を通すためには、商品やサービスの内容をブラッシュアップするだけでなく、マーケットに対する理解も深めておきましょう。

CTを実現させるためのP(プロセス)とT(ツール)

コンセプトとターゲットの整合性がとれたら、次は「どのように実現させるか」ということを明確にしなければなりません。どんなに魅力的な企画であっても、ゴールに至るプロセスやそれに伴うツールがしっかり計画されていなければ、結局実現されないという恐れもあるからです。

具体的にどのような方法で行えば消費者が購入してくれるのか、市場でどのような方法で広めていくかを検討するためにP(プロセス)とT(ツール)が重要になることを覚えておきましょう。


企画書を作成するポイント

重要な要素は分かったとはいえ、具体的にどのように企画書を作成すればいいのか知りたいという方は多いでしょう。ここからは良い企画書を作るためにおさえるべきポイントをご紹介していきます。

企画書では6W2Hが大事

企画書を作る際には、まず6W2Hをはっきりさせましょう。

  • 誰が (who)
  • 何を (what)
  • 誰に (whom)
  • いつ (when)
  • どこで (where)
  • なぜ (why)
  • どのように (how)
  • いくらで ((how much)

良い企画書はこれらひとつひとつの項目が明確になっています。どれかが抜けていると、採用する側が企画について具体的にイメージできない可能性があるので、必ず6W2Hをはっきりさせながら企画書を作成しましょう。

いきなり企画書に落とし込むのではなく、まずは6W2Hを箇条書きにして明確にすると企画書が作りやすくなります。

共感されるよう具体的に課題や問題を提示する

企画書で大切なことは、共感されることです。いくら良いプロジェクトでも共感することができなければ採用されない可能性があります。会社がなぜその企画に取り組む必要があるのかを理解してもらうためにも、問題や課題を具体的にしましょう。

問題や課題を明確にするためには、根拠のあるデータや具体的な事例などを駆使して提案をする必要があります。先に紹介したコンセプトとターゲットの整合性を意識することを心がけるとよいでしょう。

分析ツールを上手に活用する

ただインターネットで拾ってきたような資料や情報を提示するだけでは、相手に刺さらず共感されないこともあります。より客観的かつ説得力のあるプレゼンをするために分析ツールを活用しましょう。

誰にでも使いやすいツールとしては、自社・市場(顧客)・競合の立ち位置から問題点を探す「3C分析」や、内的要因と外的要因から問題を分析する「SWOT分析」といったフレームワークがあげられます。

提案者の主観的な考えだけでなく、こうした客観的な分析が企画書に織り交ぜられていると、より説得力が増すでしょう。

企画を通してどういう成果があるかを提示する

課題・問題に対して共感を得られたら、その企画を通してどのような成果を得ることができるのかメリットを提示することが大切です。ただ提示した問題を解決できる、または収益を得られるだけでは説得材料としては弱い可能性があります。

企画が実現することで市場ではどのような変化が生まれるのか、会社にはどのような変化が生まれるかを提示できれば、より具体性が出てイメージをしやすくなるでしょう。企画書内においては、会社に対するメリットも強調することが重要です。

企画書の読みやすさも心がける

企画の内容を伝えることに注力していくと、自分だけが読みやすい企画書になってしまう可能性があります。企画書が承認を受けるためには、客観的に見てわかりやすく読みやすい体裁に整えることも重要です。

文章の改行や行間を整えて、フレーズやパラグラフごとに読みやすい体裁に仕上げましょう。図表が多くなるなら、使用するカラーを3色ほどに限定するなどの配慮も大切です。


提案書を作成するポイント

ここからは、提案書を作成するポイントをご紹介します。大まかな部分は企画書を作成する時と同様ですが、提案書は基本的に社外に向けた資料となるため、目指すべきゴールやフォーマットが異なる点に注意が必要です。

必要な情報だけを簡潔にまとめる

提案書は企業に提示する資料になるため、最低限の情報で簡潔にまとめて資料を作成しましょう。提案書が何十枚もあると読み手の負担が大きくなり、提案した際にネガティブな印象を与えてしまう可能性もあります。相手に理解してもらいやすくするために、何を訴えたいか明確にしましょう。

大切なことは企業にとって必要な情報を提案書にまとめることです。わかりやすさを意識して資料を作成するように心がけましょう。

提案先の問題点をあげるために情報収集は大事

最終的な目的は、企業の問題・課題を解決することです。説得力のあるロジカルな提案をするためには、企業が抱える問題点を正しく認識する必要があります。そのためには客観的な根拠のある精度の高い情報やデータを得ることも重要です。

問題点を洗い出す上で前提となる情報に誤りがあると、その後のプロセスに支障をきたす恐れがあります。場合によっては、全く的外れな提案になってしまうかもしれません。

提案内容は裏付けも必要

なぜその提案によって問題が解決できるのか、明確な根拠を提示することも重要です。裏付けのない情報は、ただ願望を書いただけの資料になるため、説得力がある提案書とはいえません。

客観的なデータや情報をもとに提案書が作られていれば、受け手もフラットに検討できます。必ず実現性の高い裏付けのある提案書を作成するようにしましょう。

提案が通ったときのメリットを伝える

提案する際は、提案が通過した後企業にどのようなメリットがあるかを伝えましょう。提案が通ることで、提案側には収益を上げられるというメリットがありますが、企業にメリットが無ければ意味がありません。クライアントファーストで提案書を作るように心がけましょう。


提案書作成で気をつけるべきこと

提案書を作成する際には気をつけるべきポイントがあります。特に「コンセプトが明確になっているか」、「設定するゴールに相違がないか」、「本当に実現性があるか」という3点は留意すべきでしょう。それぞれ詳しく解説していきます。

コンセプトが明確になっていない

提案書を作成する際は、必ずコンセプトを明確にしましょう。コンセプトが不明瞭な提案書は、提案書としての意味をなしません。何を提案したいのかハッキリさせることが重要です。コンセプトだけでなく、対象となるターゲット設定との整合性も意識しましょう。

設定するゴールは相違がないように注意

なかには設定したゴールが問題解決につながらないものを提案してしまうことがあります。設定したゴールが的外れな提案では、企業は納得しません。ゴール設定が本当に企業の問題解決の手助けになっているかどうかをチェックするようにしましょう。

ゴールに相違がある場合は、現状分析や提案する解決策が間違っている可能性が考えられるので、提案そのものを一度見直すことも検討します。

実現性がない提案書は作らない

実現性のない提案書を提示しないようにしましょう。いくら提案書に書かれていることが魅力的であったとしても、実現性のない提案書では結果として企業のメリットにはなりません。受け手が現実的に捉えることができるような提案書を意識して作成するように心がけてください。


まとめ

企画書や提案書のポイントをおさえて作成をすれば、魅力的な新商品やサービスを通す確率を大きく引き上げることができます。しかし、良い企画書や提案書を作成するためにはそれなりの準備が必要になるでしょう。

ライダース・パブリシティでは、企画・提案のプロがお客様のニーズに合わせた課題解決の方法やソリューションをご提案いたします。企画・提案でお悩みの担当者様は弊社にぜひご相談ください。皆さまからのご依頼を心よりお待ちしております。

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