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企画書の書き方で押さえるべきポイントと企画タイプ別の必須項目をご紹介

会社の収益を上げる重要な要素である企画は、まず「企画書」を作ることから始まります。企画書の作成を任された際、どうやって作ればよいのか分からず、なかなか作業が進まないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで今回のコラムでは、企画書を書くときに押さえるべきポイントと企画タイプ別の必須項目について解説します。提案力の高い、より心に響く企画書を作るために、ぜひチェックしてみてください。




目次

  1. 企画書作成で押さえるべきポイント5つ
  2. 企画書のタイプ別 必要項目のテンプレート
  3. 提案力の高い企画書を作る前にやっておくべきこと
  4. 企画書には欠かせない市場調査とデータ分析
  5. まとめ

企画書作成で押さえるべきポイント5つ

企画書作成にあたり、まずはポイントを押さえて、骨格部分をしっかりと整えることが重要です。ここでは、企画書作成で押さえるべき5つのポイントについて見ていきましょう。

まずはアイデアを書きだしてみる

企画書作成に入る前に、まずアイデアを書き出してみることが必要です。頭の中で色々と考えていても、実際に企画書を書き始めると迷いが生じることもあります。そうなると、自分が何を書くべきか混乱してしまい、企画書の作成がスムーズに進まなくなってしまいます。

また、作成前に「導入」「現状分析」「企画内容」「目標」「手段」「費用」「スケジュール」といった基本的な項目についても、大まかに考えておきましょう。

表紙のタイトル(表題)は一目で内容を表すものにする

企画書の表紙タイトルは、企画書を見る際に最初に目にする部分となるため、一目見て内容が分かるタイトルを付けましょう。タイトルで表現しきれないニュアンスは、サブタイトルで補うこともテクニックのひとつです。

コンセプトとターゲットは明確に意識する

企画書の作成には「コンセプト」「ターゲット」の2つが大事です。これらを明確に意識することで、より内容の濃い、読み手に伝わる企画書が作成できます。

コンセプトとは全体を貫き通す基本的な考え方を指します。コンセプトがあいまいだと、何を伝えたいのか分かりにくくなります。企画書を作る際にははっきりとしたコンセプトを最初に設定しましょう。

次にターゲットですが、ターゲットを広く設定し過ぎると企画がぶれてしまう可能性もあるので、年代や性別、住む場所、ライフスタイルといった条件を絞り込み、ターゲットを明確にすることが重要です。

説明は分かりやすく、手短に表現する

企画に思い入れがあると、熱意を伝えようと説明が長くなりがちですが、あまりに長いと何を伝えたいのか分からなくなるので、説明は分かりやすく手短に表現しましょう。

自分が最も伝えたいことは何かじっくりと考えて、それ以外必要のない部分は削ぎ落し、読み手のことを常に意識しながら作成しましょう。

アピール方法や必要なツールを明確にしておく

ターゲットに合ったアピール方法を考えましょう。たとえば、スポーツをする短髪男性に「このシャンプーは髪がサラサラになる」とアピールしてもあまり効果はありません。むしろ「メントール配合で汗をかいた頭がスッキリ爽快になる」といったほうが相手の心に響きます。

アピール方法を決めたら、ターゲットを惹きつけるためのコミュニケーションツールを明確にしましょう。ターゲットに関心を持ってもらえるよう商品をアピールするための体験型イベントを実施するのも一例と言えるでしょう。


企画書のタイプ別 必要項目のテンプレート

一口に「企画書」といってもタイプは様々で、「ワンシート企画書」「複数枚企画書」「新商品提案企画書」「イベント開催企画書」といったものがあります。それぞれ特徴が異なるので、企画の内容に適したタイプを使用するとよいでしょう。ここでは、企画書のタイプによってどのような特徴があるのか詳しく解説します。


1枚にまとめるワンシート企画書と複数枚企画書

「ワンシート企画書」とは1枚でまとめた企画書のことで、企画が簡潔にまとめられていて理解しやすいのが特徴です。構成書やコンセプトマップとも呼ばれ、短時間で概要を伝える際に重宝します。デメリットは、深い内容までは分からないことです。

一方、「複数枚企画書」は詳細に書いた複数枚に及ぶ企画書を指します。内容がより深く具体的に書かれていますが、読むのに時間がかかることや長すぎると伝わりにくいことがデメリットです。

新商品の営業に使う「新商品提案企画書」の必要項目

「新商品提案企画書」は社外で新商品の企画をプレゼンテーションする際に使用します。顧客に対して発表するため、会社の今後の収益を左右しかねない重要な企画書です。新商品提案企画書の項目には、目的や狙い、現状の問題点と課題、新商品の概要(ターゲット、コンセプト、訴求ポイント、差別化ポイント、商品のイメージ)、収支計画や展開ステップなどが挙げられます。

イベントの企画で使う「イベント企画書」の必要項目

「イベント企画書」とは、社内の決裁者やスポンサーに向けて、開催するイベントの目的や内容を承諾してもらうために提出する企画書です。使用する項目には、イベント名や目的、日時や場所などのイベント内容、イベント開催までスケジュールや当日のスケジュール、収支予算、準備する物や人などが挙げられます。

イベントは事前業務が肝要です。企画書がしっかりしていれば、イベント業務はスムーズに進行します。漏れがないように作成しましょう。

どのような企画書にも使える汎用性の高いフォーマット構成

これまで説明したことも含め、企画書のタイプを問わずに使える汎用性の高いフォーマット構成を紹介しておきます。企画書作成の際に参考にしてみましょう。

【表紙(タイトル)】一目見て内容が分かるようなタイトルにします 

【まえがき】読み手の興味を引くための、企画の動機を記入します 

【背景(データ・裏付け資料)】データや裏付け資料を添付して、企画の背景を解説します

【目的】企画を実行することで期待できる成果や効果を書きます 

【コンセプト】企画の全体を貫く基本的な考え方であり、提案する企画が一体どのようなものなのかを伝えます 

【企画内容】背景・目的・コンセプトを反映した、提案する企画の内容です 

【実施案】具体的な企画の進め方を解説します 

【組織図】企画を実施するのに必要な組織やフォーメーションを記載する項目です

【スケジュール】どのような日程で進めていくかを示します 

【予算】企画を実行するのに必要な予算を記載します 

【想定仮題】企画を実行するために、解決しなくてはならない問題を提示します 

【あとがき】プレゼンテーションの時間を用意してくれたお礼や今後も最善を尽くす旨を記入します。

      また、「提案者の名前と連絡先」「提案者の所属組織」「共同の企画立案者」の3つも記載するとよいでしょう 

提案力の高い企画書を作る前にやっておくべきこと

企画書は提案力が大事で、提案力が高いほど相手の興味を引く魅力的な企画書になります。しかし、明確な構想を持たずに書いていては提案力に満ちた企画書にはなりません。ここでは、より提案力の高い企画書を作る前にやっておくべきポイントを6つ解説していきます。

相手にとって必要な情報を精査する

まずは、相手にとって必要な情報は何かを精査しましょう。特に社外に向けて発表する場合、提案先に有益な情報を記載することは非常に重要です。

たとえば、企画を採用した際のメリットや予算について詳しく書いてあれば、提案を好意的に受け入れてもらえる可能性が高くなりますし、企画に対する信頼感や安心感も増すでしょう。「相手第一」の気持ちで企画書を作成するのが大事なポイントです。

相手の心を掴めるような表紙と前書きを考える

相手の心をとらえる企画書を作るには、表紙と前書きが大切です。表紙は最初に目にする部分で、企画書の顔ともいえます。企画においても第一印象は重要です。サブタイトルやキャッチコピーを活用して、目に留まりやすいタイトルを付けましょう。タイトルに興味が湧けば、自然と内容にも興味を持ってもらえます。

前書きも同様で、企画にかける気持ちや思いの丈を自分の言葉で伝えましょう。

調査結果やデータに基づいた裏付けができる材料を用意する

調査結果やデータをできるだけ用意しましょう。裏付けとなる材料を使いながら「企画の背景にあるもの」を論理的に説明することで説得力が増し、提案力の高い企画書になります。それでは、客観的で信頼性の高いデータにはどのようなものがあるか見ていきましょう。

新聞

新聞は取材をして裏付けを取ってから記事にしていることが多いため、信用度が高いデータといえます。

公的機関が作成したデータ

国や県、市といった公的機関が作成しているものは信頼できるといっていいでしょう。インターネット上で得られるデータが多く、取得しやすいのも特徴です。

プレスリリース

報道機関に向けたプレスリリースは、しっかりと精査した正確なデータが提供されており、信頼性の高いデータとして活用可能です。

オンライン上でのアンケート結果

オンライン上なら不特定多数のデータが取得できます。自分で選んだ相手によるアンケートではないので、信頼性があるデータとして使用可能です。

下書きをして全体の流れが自然であることを確認する

企画書を作成するために必要な情報が揃ったら、下書きをしてみて全体の流れが自然であるか確認しましょう。清書の前に全体を見直すことで、大きな修正を避けることも出来るでしょう。

実現可能なプランを提案し、かつ変更案についても考えておく

企画が採用されると、企画のための社内体制や予算編成を組む段階に入ります。その段階になって実現不可能が判明すると大きな損失を被ることになり、トラブルへとつながりかねないので、企画を提案するときには実現可能かつ変更可能なプランにしましょう。

リスクや社会的制約がある場合には企画書に盛り込むことを考える

リスクや社会的制約がある場合、企画書に盛り込んでおくと安心です。社会的制約やリスクによって企画自体が遂行できなくなると、トラブルに発展する恐れがあります。

たとえば、天候リスクです。屋外型のイベント企画であれば、「雨天の場合は順延する」「代替案を実施する」といった対応策を示す必要があります。また、予期せぬ法改正による企画への影響は、オプションを設定しておくことで対策が可能です。


企画書には欠かせない市場調査とデータ分析

先程、より提案力の高い企画書にするためには、調査結果やデータ分析に基づいた裏付けができる材料が必要だと述べましたが、市場調査による信頼性の高いデータ分析は、リサーチのノウハウがなければ困難です。

マーケティングの第一歩ともいえる市場調査は、リサーチとデータ分析に長けたプランニング会社に依頼することで、スムーズに企画立案に繋げていくことが出来ます。


企画倒れにしないための定量調査と定性調査

市場調査の代表的な手法は、「定量調査」と「定性調査」です。定量調査は、ターゲットを一定のサンプル数までプールし、調査票や面接法によってリサーチし、年齢や性別などの属性別に見た量的情報が得られます。

一方で定性調査は、複数名や特定の個人に対するインタビューによるリサーチを行い、少数のターゲットから多面的かつ詳細なフィードバックを得ることで、商品に対する「ナマの声」を深く理解することが可能です。

プランニング会社での市場調査のフロー

プランニング会社に市場調査を依頼する場合、調査方法を確定するまでのフローは以下のようになります。

【情報ヒアリング】解決したい課題と、どのような市場の動向が営業活動に役立つかのをヒアリングします

【調査概要案作成】ヒアリングした内容から調査概要案を作成し、ターゲットと質問内容をまとめ、調査方法を吟味します

【調査案提出、打ち合わせ】調査案に納得がいくまで、再検討と提出を繰り返します

【調査内容確定】調査案に納得できれば、調査内容を確定します

定量調査を選択した場合には、Web上でターゲットをピックアップし、希望するサンプル数に達するまで調査を続けます。定性調査の場合は、独自のネットワークを使ってターゲットをピックアップし、日時や場所を設定して対面でインタビューを行う形です。


まとめ

企画書は書き方のポイントを押さえることで、相手に興味を持ってもらえるものを作成できます。また、採用されるには「提案そのものの質」・「提案力」が重要であり、業界や市場環境等、信頼性の高いデータ分析が必要不可欠です。しかし、信頼性のあるデータを多く集められない場合もあるでしょう。

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