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各種サイト立上げのシステム構築を行う際の工程とポイント

インターネットが普及した現代では、WebサイトやECサイトの立上げを検討する企業も増え、これらのシステム構築の方法や工程について詳しく知りたいと考えている方もいるのではないでしょうか。

そのような場合、既存システムに組み込んでいく際には、正しい手順や工程を押さえることでシステムを高速化し、品質向上を目指すと同時にマーケティングとプロモーションにフォーカスしたシステム設計が不可欠になります。

そこでこの記事では、基本的なシステム構築の工程について作業内容ごとに詳しくご紹介します。


目次

  1. システム構築とは何か
  2. システム構築の工程
  3. システム構築の工程に関する略語
  4. まとめ

システム構築とは何か

システム構築とは、制作会社がソフトウェアや機器、資材を開発・調達するなどして、全体として機能するシステムを作ることをいいます。

システム構築を希望する企業の多くは、業務や在庫管理の効率化、最適化を目的としています。企業が新しいシステムをスムーズに活用でき、なおかつ性能の良いものとなるように設計、調整、作成することが必要とされます。


システム構築の工程

システム構築は、決められた工程に沿って作成されます。良質なシステムを生み出すためには、そこに至るまでの工程がとても重要です。

ここでは実際にどのような工程でシステム構築を行うのか、項目ごとに解説していきます。


要件定義

構築するシステムにどのような内容を入れていくのか、システムを利用する上での目的やターゲット層などについて、先方の担当者と相談して明確にしていく作業です。ニーズにあったシステムを構築するため、お客様の「必須要件」と「希望要件」をはっきりさせることが重要なポイントとなります。

要件定義をもとに、予算や人員、期間などを設定していきます。打ち合わせの内容は「要件定義書」という形で文書にまとめて確認を取ります。これはシステム構築の上で基盤となる部分なので、誤解のないよう認識をすり合わせることが非常に重要です。

外部設計・内部設計

外部設計とはシステムの表面的な部分、いわゆる「画面上での見た目」の部分の設計です。データ管理に伴うサーバー全般の仕様環境や、セキュリティの仕組みもこれにあたります。外部設計は実際の使用感に直接関わるため、顧客の意見を慎重に汲み取って設計することが重要です。

一方内部設計はシステムの内部のもので、外部設計で決定した内容をどのように実現していくのか、制作会社側で最適な内容を決定します。内部設計で決定した事案は「機能仕様書(要件をまとめた文章)」「データフロー図(データの流れを表した図)」「データベース物理設計書(データを格納するサーバーの仕様/設計書)」という形で文章にまとめていきます。

プログラミング

簡単に説明すると、プログラムとはコンピューターの動作を順番に書き出したもので、プログラミングはこれらのプログラムを作成することを指します。

まずは内部設計段階で作成した「機能仕様書」「データフロー図」「データベース物理設計書」を元にプログラミング設計を行います。プログラミング設計では、プログラミングにおける「ルール」の設定と動作や処理の方法など、内部設計よりもさらに細かな部分まで掘り下げ、内容を決定していきます。

そして、その設計をもとにプログラミングを行なっていき、次の段階で使用する仕様書を作成します。

単体テスト

単体テストは別名ユニットテストとも呼ばれます。ここでは、プログラミングで完成したプログラムを各ユニットで実際に作動させ、動作自体に問題がないかチェックします。

プログラミングの過程で作成された仕様書をもとに、最初に決定した要件定義で求められている基準をクリアしているかどうかを精査していきます。問題点や不備があった場合にはプログラマーが都度調整、修正を行います。

単体テストでの動作確認により、問題の原因の特定や修正が容易にできるというメリットがあります。

結合テスト

単体テストでの基準をクリアしたら、次に結合テストとして複数のプログラムを組み合わせてもしっかりと機能するかどうか、各プログラム同士を結合させて連携が取れるかチェックします。

システムの稼働はさまざまなプログラムの連携から成り立っています。そのため、ここがうまくいかないとデータ受け渡しの際に障害が起きる可能性が高く、それぞれのプログラムを正常に機能させることができません。実際の利用場面を想定してさまざまなパターンでテストを行っていきます

システムテスト

単体テスト・結合テストでのチェックをクリアしたら、システムの総合テストをします。実際に利用するユーザーと同じ立場に立って動作チェックを行います。システム開発者が行うテストとしては、この「システムテスト」が最後です。

テストでは以下の3点を中心にチェックを行います。

  • 全動作の確認
  • 要求を満たしているかの確認
  • 改善/修正が必要な部分の洗い出し

具体的なチェック内容としては、アクセス負荷の耐久性や処理速度などが一般的です。顧客へ引き渡した際に不具合がないよう、細心の注意をはらって確認します。

運用テスト

システムテストをクリアしたら、チェックの最終段階としてお客様に試運転をしてもらいます。動作が正常であるか、当初の取り決めと相違はないかなどの操作感(アイコンや配置、デザイン)も踏まえ、様々な事態を想定しながら細かな点をチェックしていきます。

チェックの流れは以下の通りです。

  • 運用テストのルール作成
  • 運用テストの環境設定
  • 実働によるテストの実施
  • 必要に応じた内容やマニュアルの修正

運用テストはお客様目線で行う唯一のテストです。お客様の要望にしっかり応えられていれば操作感の満足も向上し、システム構築は成功といえるでしょう。

リリース

実用を意識した運用テストも問題なく終了しお客様の同意を得ることができたら、いよいよ切り替え作業を行います。この切り替えの作業段階をリリースと呼びます。

新システムへのリリース方法としては一度に全ての内容のリリースを行う「一斉移行」、順次状況に応じてリリースを行う「順次移行」がありますが、お客様の要望や状況に応じて理想的なやり方を選びます。

順次移行リリースのメリットとしては、トラブルがあった際、修正規模を最小限に抑えられるという点が挙げられます。一方、一斉移行リリースは短期間でリリースが完了するため、移行コストを抑えられるというメリットがあります。

運用・保守

システムの構築はリリースが完了したらすべて終了ではありません。リリース後も問題なく利用できているかどうか、こまめにチェックする必要があります。

どんなに性能の良いシステムが完成しても、使い続けていくうちにデータの蓄積、アクセスの集中、他のシステムとの連携など新たな課題が出てくる可能性があります。日々のシステムが滞りなく稼働するような運用や、状況に応じてシステムの変更や調整を加えるなどの保守作業も大切です。


システム構築の工程に関する略語

システム構築の工程に関してはいくつかの略語が存在します。略語の意味を理解しておくことも、システム構築を円滑に行う上でとても重要なポイントです。ここではシステム構築の工程で登場する基本的な略語をいくつか紹介します。

  • BD…Basic Design/基本設計
  • FD…Function Design/機能設計
  • DD…Detail Design/詳細設計
  • M…Manufacture/製造
  • UT…Unit Test/単体テスト
  • IT…Integration Test/結合テスト
  • ST…System Test/システムテスト

これら以外にもSP/企画、RD-UI/要件定義など、それぞれの構築段階で略語が使われています。システム開発者の間では、日常的にこの略語を使っての会話が行われています。

略語を理解することでシステムや構築段階の把握がスムーズに行えます。基本的な略語だけでも覚えておくとよいでしょう。


まとめ

システム構築の工程は、設計から完成まで綿密な打ち合わせと、厳密な設計を元に作成されています。問題点が見つかったら修正と改善を繰り返し、最終的にエンドユーザーが快適に利用できるシステムの構築を目指します。そのためには、システム環境やお客様の要望と根気強く向き合うことが必要不可欠であるといえるでしょう。

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